小中高校・大学のキャリア教育支援

当社は、土木 業界の大きな課題である将来の担い手の確保のためには、若い方々に土木や建設業についてよく知り、関心を持って頂くことが不可欠と考え、学校で実施しているキャリア教育を積極的に支援しています。
具体的には、小学校の企業見学会や中学、高校の出前授業で土木の魅力や社会基盤整備の歴史、意義などについて伝えています。
また、大学工学部や工業高等専門学校からの依頼を受けて、専門分野の学生に建設事業の仕組みやIT・ICT技術を活用した工事での最先端の取組などについて紹介しています。

【令和3年度の出前授業等実施状況】

小学校

1校

音更小学校
高等学校

7校

北海道札幌南陵高校(2年生)、北海道札幌平岡高校(1年生)、北海道札幌英藍高校(2年生)、札幌創成高校(1年生、2年生)、北海道札幌丘珠高校(1年生)、北海道石狩南高校(1年生)、札幌山の手高校(2年生)
大学工学部 1校 北海学園大学工学部
工業高等専門学校 1校 旭川工業高等専門学校

【令和4年度の出前授業等実施状況】

高等学校

3回

北海道札幌北陵高校、札幌創成高校、北海道石狩南高校
大学工学部 1回 北海学園大学工学部

 なお、当社の実施している様々なキャリア教育支援活動は社会貢献活動として高く評価され、全国建設業協会が建設業社会貢献活動推進月間の一環として実施している社会貢献功労者に以下の活動が選定・表彰されました。

 【令和2年度】 漫画「北海道の土木のパイオニアたち」(建設業のイメージアップ・広報活動部門) 
         *北海道の企業の受賞は当社のみ。
 【令和4年度】 出前授業 (建設業ふれあい活動部門) 
         *北海道の企業の受賞は他に環境美化・保全部門で1社、その他部門で2社。

北海道大学の講義で当社制作の漫画「北海道の土木のパイオニアたち」が一部採用

 北海道大学の全学教育科目(全学部の1年生が選択で受講できる講座)の「プラドボク~都市と社会基盤を考える」の一連の講義の一つ「北海道の開拓と治水の歴史」で、当社制作の漫画「北海道の土木のパイオニアたち」が参考書として推薦され、講義の中でもその一部が取り上げられました。
 この講座は、都市や地域と社会基盤の歴史と未来について、交通や防災、環境、経済、文化、科学技術の観点から考えることを目的として、北海道大学工学研究院の先生方がそれぞれの専門分野のテーマを分担して講義を行うものです。(グループセッション2回を含めて全15回のカリキュラム)

 その10回目の講義のテーマが「北海道の開拓と治水の歴史」で、岩崎理樹としき准教授が担当され、治水と人類の歴史から説き起こし、明治の開拓期以来の石狩川流域の治水の歴史を中心に、近年の釧路川の再蛇行化の話、豪雨災害を契機とした流域治水への治水政策の転換についてなど、北海道の治水の歴史をわかりやすく紹介されています。

漫画「北海道の土木のパイオニアたち」が参考図書

泥炭地での堤防工事の苦労を漫画で紹介

北海学園大学工学部で講義

令和4年7月28日(木)、北海学園大学豊平キャンパスにおいて、工学部社会工学科の1年生の講義が、当社の総務課長を講師として実施されました。この講義は、これから学ぶ専門授業を楽しくするための導入事業として土木工学全体の概要を伝える「基礎セミナー」で、最終回(90分)に外部講師として招かれたものです。草野作工が担当するのは昨年に続き、2回目で、講義には約60名の学生が参加しました。
講義では、北海道の代表的な土木遺産(小樽北防波堤、奥沢水源地階段式溢流路、十勝川千代田堰堤)の紹介や石狩川・豊平川流域(札幌、江別、岩見沢)に大きな被害をもたらした昭和56年水害とその後の治水対策についてなど、土木への興味を深めてもらうための話題が取り上げられました。そして、最後に役所、コンサル、ゼネコンの役割の説明があり、自分のやりたいことをよく見極めて就職先を考えておくと、これからの勉強がより充実したものになる、というアドバイスで締めくくられました。

旭川工業高等専門学校で出前授業

2022(令和4)年2月8日、旭川工業高等専門学校で当社の総務課長が機械、電子等4学科の5年生20人を対象に出前授業を行いました。同校からの地域課題解決教育の一環としての授業の依頼に応えたもので、最初の1時間の講義の後、グループに分かれて建設業界の抱える課題などについて、その解決策について討議しました。
講義は、当社が手掛ける社会資本整備や公共工事の仕組みについての説明を手始めに、ドローンによる測量やICT建機の活用など、建設分野におけるIT・ICT技術の最新の取組についても紹介しました。そして、建設業界が直面している担い手不足の問題や2024年度から適用される時間外労働の上限規制に対応する上で工事の生産性向上は不可欠で、遠隔臨場やテレワーク等の建設DXを推進する必要があることをわかりやすく紹介しました。
受講後、学生たちからは、建設分野でのIT化やIoTの進展に驚いたという声が多く聞かれ、また各専門分野の視点から様々な質問も出されたことから、建設・土木分野に関する理解を深めるという学校側が授業に期待した成果は十分得られたのではないかと思われます。

「SDGsみらい授業in音小」(音更小学校の特別授業でセルロースナノファイバーを紹介)

 令和3年12月22日に道東の音更町音更小学校で「SDGsみらい授業in音小」が行われ、当社事業部の芹沢領事業課長が講師となり「甜菜を原料にしたセルロースナノファイバーと物づくり」というタイトルで講演しました。
 この特別授業は、当社とセルロースナノファイバーの共同研究を行っている金沢大学の高橋憲司教授が音更小の沼田拓己校長と高校の同級生だった縁で実現したもので、音更小学校と東士狩小学校の5,6年生約200人が参加しました。最初に高橋教授が「植物から作るプラスチック 2050年の未来はどうなっているだろうか」というテーマで講演を行い、続いて芹沢課長が講演し、最後に質疑応答が行われました。

 芹沢課長は、プラスチックがペットボトルや自動車の部品など、様々な製品に使われているが、原料の石油は限りある資源で50年後には使えなくなると言われており、また気候変動を引き起こして地球環境にも大きな影響を与えていることを説明しました。そして、プラスチックに代わる新素材として、テンサイやサトウキビ由来の糖を原料にして微生物を使い発酵させて作る「セルロースナノファイバー」の意義をわかりやすく子供たちに伝えました。
 授業を受けた子供たちからは、「プラスチックが問題になっていることを知ることができた」、「未来はいろんなものからプラスチックが作れるようになることがわかった」といった感想が聞かれました。

漫画「北海道の土木のパイオニアたち」を学校、図書館等に寄贈

当社の創業85年記念事業として作成していた漫画「北海道の土木のパイオニアたち~水害と泥炭を克服した技術者たち~」が令和2年12月に完成し、道内の学校及び図書館などに2,000冊あまりを寄贈しました。
この漫画は、北海道の草創期(明治~昭和初期)に北海道の礎を築いた4人の土木技術者たちの偉業を紹介するもので、一大穀倉地帯としての空知地方の今日に至る郷土の歴史を学べるとともに社会基盤の役割や重要性についての理解を深める学習教材としての活用を期待して作成したものです。

【主な寄贈先】
〇学校関係: 小学校(空知管内及び江別周辺市町)、中学校(道内全域)、高校(道内全域)、高専(道内全域)、大学(全道の理科系大学及び江別市内)
〇図書館(道内全域)
〇土木・建設関係機関など

北海道教育長への贈呈式(令和2年12月23日)

なお、漫画は当ホームページに掲載していますので、こちらからご覧いただけます。
⇒ https://www.kusanosk.co.jp/webcomic2

「北海道の土木のパイオニアたち」表紙

【北海道教育庁の推薦文】

【特定非営利活動法人ほっかいどう学推進フォーラム
理事長 新保元康氏の推薦文】

「北海道の土木のパイオニアたち」をお奨めします
この本はみんなの心に火をつけます
日本中の人が憧れる北海道
世界の人が来たがる北海道
みんなが大好きな北海道
その魅力を静かに支えるのが土木の力
美しい豊かな北海道の自然
白銀、大河、青い海、緑の野…は
吹雪、洪水、波浪、馬も飲み込む泥炭地…でもありました
豊かな自然を守りつつ
安心して暮らせる日々を作る
そこには、土木のパイオニアの知恵と汗があります
世界の英知に学び
みんなの汗を集め
一歩一歩作ってきたのが今の北海道
そこには、
挑戦があり
失敗があり
涙があります
喜びがあり
笑顔があり
誇りがあります
この本に込められた4人のパイオニアの魂
それは、未来の北海道を創るあなたの魂に届くことでしょう。

令和2年(2020年)12月2日
特定非営利活動法人ほっかいどう学推進フォーラム
理事長 新保元康

江別市長への贈呈式(令和2年12月23日)

江別市教育長への贈呈式(令和2年12月18日)

苫小牧市教育委員会教育長から感謝状

北海土地改良区百周年記念のCDに収蔵(北海土地改良区が関係者約2千人に配布し、北海幹線用水路の建設者「友成中」の偉業を伝えた)

江別第一小学校で出前授業

江別市立江別第一小学校からキャリア教育の一環として6年生を対象に実施する出前授業の依頼があり、平成30年1月26日金曜日に弊社総務課長が講師となり出前授業を行いました。
授業では、舟運で栄えた江別の歴史から説き起こし、繰り返される水害との戦いに焦点をあて、地域の人々の命と暮らしを守る治水・防災の重要性と社会基盤施設の役割について、また、身近な江別市内でも自然との共生を目指した防災施設として大規模な遊水地の建設が進められていることや自然を守るために草野河畔林財団が設立され様々な自然啓蒙活動が行われていることなどを紹介しました。

これらの話に体育館に集まった85人の生徒たちは、熱心に耳を傾け、スクリーンに映し出された昔の江別や災害時の写真などに見入っていました。また、講師自身の災害ボランティア参加体験談や土木事業への熱い思いは、子供たちにも伝わったようで、授業終了後の質疑応答では、10人以上の生徒達からの質問が途切れることなく続き、鋭い質問に講師も思わず冷や汗という場面もありました。そして、傍聴されていた校長先生からも質問と大変有意義な授業だったというお言葉も頂き、最後に生徒代表によるお礼の言葉を締めくくりとして、授業は和やかな雰囲気の中で終了しました。

講義を聞く生徒の様子

今回の出前授業は、子供たちに社会基盤の重要性について身近な問題として知ってもらうのに良い機会となっただけではなく、防災について、日常的な備えが大事だという意識を持ってもらう上でも有意義だったと考えられ、今後も出前授業を積極的に行っていく予定です。

江別の企業探検隊

令和元年7月18日(木)に「江別の企業探検隊」(主催:北海道石狩振興局)で、江別第二中学校の1年生23人(男子13人、女子10人)が、当社の現場を見学しました。
これは、中学生に地域産業への理解を深め、将来的に地元企業に就職してもらおうという目的で毎年行われている取組で、これまで当社で手掛けた工事現場をバスで巡りながら、社会資本の重要性や建設業のしくみ、存在意義についての理解を深めもらいました。
「南大通交付金工事」(発注者:北海道)の現場では、中学生たちは工事担当者による工事の概要説明や「工事の見える化」をテーマにハイテクで危機予測シミュレーションを行い、安全を確保している旨の解説に熱心に耳を傾けていました。その後、専用ゴーグルを着けて仮想現実(バーチャルリアリティ)で工事作業を体験したり、最先端技術のICT施工の一端をパソコン画面で体感し、建設機械(バックホー)の体験乗車では建設作業員になった気分も味わってもらいました。

見学後の7月22日(月)には、中学生たちは、各企業での体験や学んだことを3つの組ごとに模造紙にまとめ、クラスメート前で発表し、活発に質疑応答が行われましたが、見学先の会社の担当者も招待され、当社も参加しました。
また、作成された模造紙は、発表終了後に構内掲示板に壁新聞として掲出されました。