河川工事

命を守る堤防づくり

事業の概要】 北海道開発局は、昭和56年8月の大洪水を契機に、千歳川の洪水時の水位を大幅に下げるため、石狩川の高い水位を水門により断ち、千歳川の洪水を放水路により直接太平洋へ放流する千歳川放水路計画を決定しました。 しかしながら、この計画には様々な意見が出され、議論を経て千歳川放水路計画に代わる新たな治水対策である、「堤防強化(遊水地併用)案」を盛り込んだ 千歳川河川整備計画が平成17年4月に策定され、平成27年3月にいくつかの変更が加えられ現在の計画となりました。
千歳川の新たな治水対策は、河道の堀削、堤防の整備とあわせて、洪水時の水位上昇を抑えるために、遊水地群を流域4市2町の千歳川本支川の地先に分散して整備し、洪水被害の軽減を図るもので、開発に伴う調整池の設置などの流出抑制対策、内水対策、洪水被害軽減策等を国、北海道、地元自治体等の関係機関が連携して取り組んできました。
そして、平成27年度に舞鶴遊水地(南幌町)が供用を開始したのに続いて、令和2年度には江別太遊水地(江別市)、晩翠遊水地(南幌町)、東の里遊水地(北広島市)、北島遊水地(恵庭市)、根志越遊水地(千歳市)の5遊水地の整備が完了し、千歳川遊水地群である6箇所全ての遊水地が供用を開始し、治水安全度の向上が期待されます。

【整備の効果】

(北海道開発局札幌開発建設部ホームページより作成)

【遊水地計画図】

なお、草野作工は、千歳川遊水地の工事が始まった平成21年から北海道開発局から工事を受注し、上の図に示すように各所で遊水地工事を施工し、当該事業の推進の一翼を担っています。

 

空知川左岸南富良野町幾寅地先上流災害復旧工事

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(1)被災時

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(2)緊急復旧後・本復旧工事着手前

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(3)平成29年5月30日時点

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(4)平成29年9月26日時点

工事の概要

工事の目的

平成28年8月31日、石狩川水系空知川において決壊した南富良野町幾寅地区の災害復旧を行うとともに再度災害防止を図るため、堤防整備及び河道掘削等を緊急的、集中的に実施するものです。

工事情報
工事名 空知川左岸南富良野町幾寅地先上流災害復旧工事
発注者名 国土交通省北海道開発局
工事年度 平成28~29年度
工事概要
  • 工事延長…L=300m
  1. 河川土工
    • 掘削…V≒11,000m3
    • 盛土…V≒13,600m3
  2. 法覆護岸工
    • 大型連節ブロック(350kg/m2 シャックル式)…A≒ 1,640m2
    • 遮水シート(厚シート1mm マット10mm)…A≒ 1,640m2
    • 大型連節ブロック(400kg/m2 シャックル式)…A≒ 1,250m2
    • 吸出防止材(フェルト系t=10mm 1.0tf/m)…A≒ 1,250m2
    • 根固めブロック(3t級)…N≒ 320個
  3. 仮締切工
    • 盛土 V≒11,300m3
    • 大型連節ブロック(400kg/m2 シャックル式)…A≒ 2,350m2
    • 遮水シート(厚シート1mmマット10mm)…A≒ 1,990m2

災害復旧工事の作業の流れ

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(1)低水路仮締切

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(2)低水路掘削

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(3)低水護岸

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(4)低水路仮締切撤去

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(1)土堤締切堤盛土・護岸

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(2)仮堤防撤去

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(3)本堤防盛土

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(4)高水護岸

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(5)土堤締切堤撤去